仮想通貨の暴落時、積立を続けるべき？FPが教える「メンタル維持と継続の鉄則」

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2025年12月14日

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ビットコインを含む仮想通貨は、時に価格が短期間で半減するような激しい暴落（ボラティリティ）を経験します。
積立投資中に暴落に遭遇すると、「積立を停止すべきか」「損切りして売るべきか」という強い不安に駆られてしまいます。

暴落時に最もやってはいけない行動は、感情的になって積立を停止したり、売却したりすることです。
実は、暴落は積立投資家にとって「最大のチャンス」なんです。

本記事では、暴落時に積立を続けるべき大事な理由と、あなたがパニックにならずに済む「メンタル維持の鉄則」をFP目線で解説します。

この記事を書いた人

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暴落時に積立を「続けるべき」理由

積立投資（ドルコスト平均法）を実行している場合、暴落はむしろ「平均購入単価を下げる絶好の機会」となります。

1. ドルコスト平均法の効果が最大化する

積立投資の仕組みは、価格が高い時は少なく、価格が安い時は多く仮想通貨を買い付けることです。

暴落時のメリット: 暴落中は、毎月の定額でより多くのビットコインを安く仕込むことができます。これにより、相場が回復した時のリターンが最大化します。
鉄則： 暴落時に積立を停止すると、最も安く買えるチャンスを自ら放棄することになります。

2. 資金は「余剰資金」であることを再認識する

「生活に影響がない余剰資金」で積立を始めている限り、価格がゼロになったとしても生活が破綻することはありません。

暴落した際は、「積立をやめる」のではなく、「投資額を見直す」ことだけを考えましょう。もし生活に支障が出るなら、一部減額は検討できますが、停止は最後の手段です。

3. 歴史が証明する「暴落後の回復力」

仮想通貨の歴史を振り返ると、ビットコインは過去に何度も80%を超える大暴落を経験しています（例：2018年、2022年）。しかし、その都度、長期的な高値を更新しながら回復してきました。

積立投資は、この「長期的な回復力」に賭ける戦略です。暴落は、一時的な市場の調整に過ぎず、過去のデータは、「安い時に仕込んだ人が勝つ」という単純な法則を裏付けています。

4. 損切りの危険性

暴落中に「これ以上損失を増やしたくない」と売却（損切り）してしまうと、損失を確定させてしまいます。さらに、市場が反転上昇を始めた際、買い戻しのタイミングを完全に逃すことになりがちです。

損切りは、相場から退場することを意味します。積立投資は、基本的に「売らない」前提で行うことで、将来の回復による恩恵を享受できるのです。

パニックを避けるための「メンタル維持の鉄則」（5ヶ条）

暴落の恐怖に打ち勝つには、この5つの鉄則を事前に頭に入れておく必要があります。

鉄則１：画面を「見ない」ルールを徹底する

価格が急落している時ほど、毎日何度もアプリを開いてしまうのが人間心理です。価格のチェックは、「月に一度の積立実行日だけ」などとルールを決め、極力画面を見ないようにしてください。

Coincheckの積立は完全に自動化されているため、アプリを開かなくても投資は継続します。この利便性を最大限に活用しましょう。

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鉄則２：「積立を始める前の目標」を再確認する

暴落した時は、なぜ積立を始めたのか、当初の目標（例：10年後の住宅資金、老後資金など）をメモで確認してください。

仮想通貨は短期的な値動きでなく、長期的な成長を見込んで投資しています。目の前の暴落は、長期的な目標にとって取るに足らない一時的なノイズであると、冷静に自己に言い聞かせることが重要です。

鉄則３：自身の「リスク許容度」を具体的に定義する

投資を始める際、「価格が何%まで下がったら精神的に耐えられるか」を明確にしておくことが重要です。

例えば、「マイナス50%までなら耐えられるが、70%になったら生活費に影響が出そう」というラインを把握しておきます。このラインを超えそうになったら、積立の減額（停止ではない）を検討するなど、事前に決めたルールに従って機械的に行動できるように準備しておきましょう。

鉄則４：他の資産クラスとのバランスを確認する

仮想通貨の積立投資は、資産全体の一部であるべきです。暴落時にパニックになる大きな原因の一つは、仮想通貨の比率が高くなりすぎていることです。

暴落時は、まず、資産全体のバランスシート（ポートフォリオ）を確認してください。もし、仮想通貨の占める割合が総資産の10%～20%以内に収まっていれば、全体のダメージは限定的です。「仮想通貨で損失が出ても、生活資金は揺るがない」という事実を視覚的に確認することが、メンタル維持に非常に効果的です。

鉄則５：現金比率を見直す「リバランス」をルール化する

暴落は、多くの場合、絶好の「買い増しチャンス」ですが、現金がないと何もできません。

ルール化の例： 「仮想通貨が暴落し、資産全体の割合が目標値（例：20%）より大きく下がったら、現金を投入して追加購入する」というリバランスルールを設けてください。
効果： 事前にルールを決めておけば、暴落時でも「怖い」という感情ではなく、「ルール通りに行動するチャンスが来た」というゲーム感覚で対処できるようになり、パニックを回避できます。

補論：積立を「減額」する基準と「停止」の例外

「暴落時でも積立を停止してはいけない」と解説しましたが、「減額」や「停止」を検討すべき例外的なケースも存在します。

積立の「減額」を検討すべき時

積立は継続するものの、月々の投資額を一時的に減らすのは賢明な判断です。

生活環境の変化： 突然の病気、家族の介護、転職による一時的な収入減など、「余剰資金」の定義が変わった時。生活防衛資金を優先し、無理のない範囲に投資額を調整しましょう。

積立の「停止」を検討すべき例外

積立を完全に停止するのは、原則として「投資の失敗」を意味しますが、この状況ではやむを得ません。

積立目標の達成： 10年後の住宅資金など、当初の目標額に到達し、資金を使わなければならない期限が迫っている場合。
致命的な信用の失墜： 投資対象（ビットコインなど）の根幹を揺るがすような、技術的な脆弱性や規制の変更が起こり、長期的な成長が絶望的になった場合。（ただし、現在のビットコインにこの可能性は極めて低いですが、常に知識のアップデートは必要です。）